こちらは高知県土佐市にて土佐文旦を栽培している高橋農園のホームぺージです

土佐文旦 なんでもQ&A

お客様からこれまでに頂いた土佐文旦に関する質問に、
土佐文旦栽培歴の長い園主がお答えします!

Q.土佐文旦はどんな味がするのでしょうか?

園主

A. だた甘いだけの果物ではありません。大変香りが良く、独特の風味のある、甘みと酸味合わさった美味しい果物です。グレープフルーツのような苦みは果肉にはありませんが、果皮や白い中袋には苦みがあります。 味は含まれる糖分がミカンなどに含まれる"蔗糖"ではなく、蜂蜜の成分と同じ"果糖"が主体ですので、とても上品でさわやかな味わいです。

酸味は強い方ではありません。酸っぱい場合も暖かい部屋にしばらく放置(この間香りが楽しめます)しておくと甘くなります。土佐文旦には他の柑橘類とは違う独特な魅力がありますので、一度も食べたことのない方は是非食べてみてください。

Q.文旦の皮はどうして厚いのですか?

A.文旦と一口にいっても種類がたくさんあります。同じ文旦類の中でも皮の厚さが分厚いものから、比較的薄いものまであると思います。 当園で栽培している土佐文旦は文旦類の中でも果実の大きさが小型の部類に入るもので、果皮の厚さは1cm前後です。このぐらいの厚さは土佐文旦という品種の特徴でしょう。

温室文旦では、露地より薄く5mmくらいになる場合もあります。窒素肥料を多くやりすぎると、果実の成熟期にも果皮の成長が止まらずに、厚く、ごわごわした感じになります。 その様にならないように気をつけて栽培しています。

Q.文旦は美味しくて大好きですが、皮がもったいないです。何か利用法はありませんか。

A.土佐文旦の皮は1センチぐらいありますし、とても香りがいいので捨てるのはもったいない気がしますよね。 土佐文旦の果皮の利用法は次の2つが一般的で、当園の文旦のシオリにも書いています。

マーマレード

@表皮の黄色のところから厚さ5ミリくらいになるように白い部分をそぎ取り、細かくきざむ。
A沸騰したたっぷりのお湯に入れ5〜7分程煮る。ざるにあげ粗熱を取り硬く絞る。これを2~3度繰り返す。(苦みが気になる場合は3度がおすすめ)
Bボールにたっぷりの水をいれ、Aを一晩さらしておく。これでアクが抜けます。
C材料がひたひたになる量の水を加え、材料に対し60〜100%位の砂糖をお好みの量で2〜3回に分けて加える。
D焦げ付かないよいに根気よく混ぜながら、水気がなくなる迄煮たら出来上がり。瓶などに入れて保存してください。

砂糖漬け

@少し黄色い部分が残る位にすると、くずれぬくいです。たっぷりの水で煮立ててアクをとり、煮立ったらザルにあげる。これを2、3回繰り返す。
Aその後一晩水にさらす。(何度か水を換え苦みをとる)お好みに応じて水にさらす時間を加減してください。
B水分を含んだ皮を両手で包むようにして力を入れて水分を押し出す。
C材料を計量し、果皮の重さと同量の砂糖を加え(水はひたひた程度)て煮込む。
Dやや水分が残る程度で火を止めて、紙の上に広げて乾かす。
E少し乾いたらグラニュー糖をまぶして出来上がり。保存は冷蔵庫に入れてください。

Q.美味しい文旦の見分け方をおしえてください。

ハウス文旦

A.美味しい土佐文旦の見分け方ですが、一般的に皮がごつごつして厚い果実は大味なので、逆に 実が締まってへたの周辺がでこぼこしていないもの、そして持ってずっしり重いものが良いですね。

おおまかにはこんな感じだと思いますが、育った場所や実っていた木の位置、日当たりなどで変わりますので、味見でたくさん食べる私でも、 これは美味しくないだろうと思って剥いてみると、以外と良いものもあり予想外の時もありますので、なかなか難しいですね。

Q.高知県には水晶文旦と言うのもありますが、
同じ物でしょうか?

ん?

A.答えは「違います」です。土佐文旦と水晶文旦は品種が違います。果実も少し違います。 高知県内の水晶文旦は、土佐文旦よりも寒さに弱いため主に温室で栽培されています 土佐文旦よりは少し早生系で、9月中旬頃から出回り初め、温室土佐文旦が出回る12月の 上旬頃まで出回っています。大変果皮が滑らかで、種子も土佐文旦より少ないようです。

文旦独特の風味は土佐文旦が勝っています。そのため私は土佐文旦が好きで、土佐文旦にこだわって栽培しています。 是非水晶ぶんたんしか食べたことのない方は、温室土佐文旦を食べてみて下さい。 ただし温室土佐文旦も生産者によって味の濃さや風味の強さがちがいますので、当園の物をおすすめします。

Q.土佐文旦の摘果した果実は何か使い道はないのでしょうか?

摘果

A.露地文旦では7月に第一回目の摘果をします。果実の大きさはちょうどゴルフボール位(直径3センチ〜4センチ程度)です。 事の時が一番多く果実を除きます。あんなにたくさん落としてしまうことに驚きますよね。ちょうど見た目はスダチくらいの頃ですし。 しかし果実を半分に割ってみると中に果肉の部分は中心に1センチほどで大半は果皮です。 果肉のつぶつぶが見えないくらい小さいです。そのため果汁は全然ありません。

露地の場合は、そのまま園内に放置しています。以前にはバケツに集めてきてゴルフの練習に使ったことはあります。 食品としての使い道はない・・・ですね。果皮で作る砂糖漬けのお菓子が出来そうな気もしますが試したことは無いです。

Q.九州のボンタン飴は食べたとがありますが、土佐文旦との関係はありますか。

A.九州には、土佐文旦と違ういくつかの種類の文旦が栽培されていると思います。(鹿児島の阿久根文旦なら私も砂糖漬けのお菓子を食べたことがあります。) 九州では「ぼんたん」と呼ぶようです。私も九州のおみやげで買ったことがあります。ボンタン飴は高知県独自のものはないと思います。詳しくは分かりませんが、原料は九州の文旦類を使っているのでしょう。 土佐文旦とは関係ないと思います。

鹿児島のボンタンとは同じ文旦類の中でも品種が違います。土佐文旦は文旦類の中でも小型の果実です。(直径10〜14センチ温室栽培ではもう少し大きくなるものもあります。)


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