2月、3月 剪定作業と施肥
昨年の栽培で伸びた枝を剪定して切りそろえ、混み合った枝を除き、樹幹内部まで日光が当たるように調整します。たくさんある木を一本一本剪定ばさみで切って行きます。 出荷販売作業と重なって大変忙しい時期となりますが、園主がすべての木を周りこだわって行っています。 元肥として味の良くなるアミノ酸顔料の高い動物質主体の有機質肥料を施します。
こちらは高知県土佐市にて土佐文旦を栽培している高橋農園のホームぺージです
高橋農園の露地の土佐文旦栽培の1年の流れを紹介します。
イラスト : 種田英幸
昨年の栽培で伸びた枝を剪定して切りそろえ、混み合った枝を除き、樹幹内部まで日光が当たるように調整します。たくさんある木を一本一本剪定ばさみで切って行きます。 出荷販売作業と重なって大変忙しい時期となりますが、園主がすべての木を周りこだわって行っています。 元肥として味の良くなるアミノ酸顔料の高い動物質主体の有機質肥料を施します。
露地文旦文旦の花は5月のゴールデンウイークが終わる頃に開花になります。開花の時期には地域の農家皆、総出で受粉作業をします。土佐文旦は種が入らないと大きくておいしい果実は実りません。文旦自身の花粉では種が入らないのです。そのため他の柑橘の花粉を、人が1花1花つけていく必要があります。当農園では、小夏の花粉を使用しています。
5月の受粉前、7月の摘果前、夏場にもう一回、秋の収穫に向けて、年間4回草刈りで管理しています。夏に向けて暑くなり山の緑が濃くなる頃からは、刈り取っても後から後からどんどん生えてくる雑草との戦いが始まります。暑い中草刈り機を振り回すのは大変な作業です。
夏場は、たくさんの果実の中からいいもの(外観形色つや)を残すように、果実を選抜する摘果という作業が続きます。摘果をして果実の数を少なくします。花付きが良い年は、実も多く摘果が大変ですが、その分1本の木にバランスよく実を残せたり、美味しくきれいに育つ実を選ぶことができます。ゴルフボールほどに大きくなってきても、まだ果実の中は皮の部分で大半で、食べるところは小さいです。ここから南国の日差しを浴びてどんどん果肉が大きく太っていきます。
台風が襲来すると、大きくなってきた文旦が頑張っているのに、台風の風でむしり取られてしまいます。せっかく育ってきたのに無くなってしまうこともあります。
まだもう少し大きくなりますが、この時期になるとほぼ収穫時の大きさまで成長してきます。まわりの葉っぱと同じ緑色だった実も、少しずつ緑が薄くなってきます。ここからだんだんと黄色く色づいてきます。
黄色く色づき大きくなった実を、一つ一つ大切に収穫します。ずっしりと果汁の詰まった実は、重量も増え、特に大きなものだと片手でつかむのがやっとの大きさです。丁寧に収穫し、コンテナに詰められた文旦を、山の畑ではモノレールに乗せて運びます。
土佐文旦は、収穫後しばらく貯蔵を行い追熟させます。当農園では以前は、野囲いという畑での貯蔵を行っていましたが、現在は温度管理しやすく、鮮度も長持ちする冷蔵庫での保管方法へ切り替えました。貯蔵の間に糖度か上がり、酸味が少なく果汁が多くなり、さらに美味しくなります。
1年かけて育ててきた文旦、ようやく出荷となります。追熟が終わった実は、出荷前に洗果機で綺麗に洗われ、選別機で重量別に選別されます。さらに艶や形の良さを一つ一つ目で見て仕分けます。特に良いものは贈答用の化粧箱での販売、傷があったり、形の悪いものは家庭用という形でも販売を行っています。 この時期はスタッフ総出で出荷作業です。丁寧に箱詰めし、日本全国のお客様へお届けしてます。