×

2022年3月23日

春が来た マダニも出た！

３月１５日くらいから５月の陽気になり、急に暑いくらいの日がやってきました。１０日ほど前まで氷が張っていたように思うのですが急に春を越して初夏になったようです。あまり生えていなかった露地文旦園の雑草が急に元気になってきたように思います。剪定した枝を拾って集めなければいけませんが、草むらの中のマダニが怖い季節がついにやってきました。

「あ、ズボンの横に小さな動くものが！今年もマダニ第一号発見や！」という会話が今年もすでに・・・。

思い返せば、私が農業を始めた４０年ほど前はマダニの話は聞かず、全くいなかったと思います。ここ２０年ほどの間にずいぶん多くなってきたように思います。実は私もこれまでマダニに２回ほど食いつかれました。病院で取ってもらう方法が一番良いそうですが、小さいマダニは黒いものがポツッと皮膚についているだけで、気付かないうちに引っ掻いていました。強く引っ張ると差し込んでいる口だけが皮膚の中に残るので、完治までが長くかかります。私の場合も赤くなり元通りになるまで１ヶ月ほどかかりました。幸いSFTSウイルス（※）というに感染しているマダニではなかったようで良かったです。

露地文旦の栽培環境は山の段々畑で自然の中です。ウサギやイノシシなど野生動物が出てくる場合もあり、マダニを落としていくのだと思います。そんな中でも気を付けながら文旦を管理して育てています。（マダニが発生するのは暖かい時期で、収穫時の冬にはいなくなりますし、きれいに洗浄もしますので実にまぎれたりすることはありません。ご安心ください。）

ＳＦＴＳウイルスに感染しているマダニに刺されると人も感染して死に至る恐れがあります。こんな怖い自然の中ですが、季節を追って文旦が成長していく様子を見るのは本当に楽しく大好きです。これからも危険な環境ですが、気をつけて続けていこうと思います

※重症熱性血小板減少症候群（SFTS）は、主にウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症です。厚生労働省ホームページより

×

2022年3月10日

新人との1年

昨年の３月から娘と娘の夫が当園の農作業に参加しています。私と父が中心で行ってきた高橋農園ですが、父が高齢になり一人で続けるのは無理かなと思っていた時に一緒にやりたいとの話があり、楽しみにしていました。今年の春でちょうど１年間一緒に作業してきたことになります。農業を始めた当人たちは知らないことばかりで体力的にも精神的にも本当に大変だったと思います。

園主は世間では定年と呼ばれる年になり、何となく体の動きが遅く、体力が落ちてきているような気がします。数年前から働いてくれているKくん含め、これからは若い力に助けてもらう場合も多くなると思います。これからは皆に元気に働いてもらえるようにするのが園主の努めかな、なんて思いながら一緒に楽しく働けたら良いと思っています。

写真は大変な作業の後で一息つく農園の若手2名。

×

2021年8月1日

雑草の強さに思う

近年露地文旦の畑に生える雑草が春早くから伸び始め、秋も以前より遅い時期まで元気に成長します。確実に雑草の生長が強く元気になっています。以前は9月の敬老会を過ぎてからの草刈りを最後とすることができましたが、現在では10月になってからが最後草刈りとなります。おかげで草刈り作業の回数が増えました。

最近の農業の技術に温室栽培でCO2（二酸化炭素）の濃度を高くして、植物の活性を高めて収量をアップさせるというのがあります。 最近の異常気象の元になっていると思われる地球温暖化ですが、原因は温室効果ガス(二酸化炭素)の濃度上昇にあります。報道などで空気中に含まれる濃度が高くなってきていると聞きます。園主は絶対に二酸化炭素濃度の上昇が雑草を強くしていると思っています

雑草だけで無く、文旦も元気に育ち収量アップになればいいのですがそれは無いようで、うまくはいかないですね。

×

2021年07月28日

本年の露地文旦の状態について

度重なる寒波で新芽や花が・・・

本年は冬季が厳冬となり寒かったですね。高知県は本来あまりマイナス気温にならない暖かい地域なんですが、 ことしは何度もマイナスを記録し当園のある文旦産地でも－６℃とかそれ以上に冷えた場所もありました。いつもはこれほど下がらないので、水道管の凍結破損が相次ぎました。

土佐文旦の花芽は元となる物が前年の秋に形成されて、冬を越し春になって新芽が出ると時に新芽の一部が花となって現れます。 いつもは、３月の末頃になると剪定作業中に早い芽が出始めてその中に少しは花芽が確認できます。 今年はその秋に準備した花芽が全く出ない状況になりました。よく観察してみると、通常花が出てくるような枝から芽が一切発生しなかったり、遅れて葉っぱが出てきたりしていました。

被害の原因を考えてみた

文旦は温州みかんなどと比べると暖かい環境を好む柑橘です。そのため今回の寒さで低温の被害を受けたのだと思います。 準備していた花を含む新芽が死んでしまって、ちょうど春一番に出る新芽を全部とってしまった状態になったのでは無いかと考えました。 文旦の木が枯れるほどの低温では無かったので見た目の変化は無いのですが、小さな芽の出る部分では準備していた芽が死んでしまい、新しい次の芽が出直したのだろうと思います。

柑橘の花には新芽の部分が全部花として出芽する直花（じかばな）と伸びた新芽の先端に花を持つ有葉花（ゆうようか）があります。 有葉花は文字通り新葉を数枚持った花となります。土佐文旦は全体的には直花の割合が高く、また直花が早く咲くため受粉の対象の中心が直花になるのが普通です。 今年は新芽は葉っぱばかりで直花は一切ありません。かろうじて新芽の先端にポツポツですが、有葉花がついていました。

何度も漏れなく行った受粉作業

受粉作業も今年は様子がいつもと違いました。新芽が出るのも時期が揃わず、また芽が伸びてから花が先端に咲くので開花時期がバラバラです。 だらだらと長い期間咲きました。受粉開始は５月８日頃で平年並みなのですが、５月末頃までかかりました。 通常園地を数日空けて二回まわって終えるのですが、今年は数日おきに五巡以上しました。咲いている花を丁寧に探し、受粉を行いました。 受粉作業というよりは園地を巡回して花を探す作業といったところです。傾斜地の園地なので疲れました。

不安はあるが、できることは精一杯！

その後は週一回、栄養補給のため葉面散布を行い、受粉した花が確実に果実に生長するように世話をしました。

現在は摘果作業を行っています。平年と比べると個数は少なく、また有葉花のため枝の状態や着果位置も違いますが、だんだん大きく成長して予想よりは多めに果実が見えてきました。 今後この果実がどれだけの収量と品質になるか不安がありますが、来年の春も露地土佐文旦の販売ができる事に一安心しています。(家庭用中心になる予想です）

×

2021年7月

新人の登場

園主も今年で還暦となります。学生時代の同級生からは「定年退職」問い言葉が聞こえて来る年です。 まだまだ元気で休日にはロードバイクで走ったりしていますが、膝の痛みを感じたりして少し足腰の弱りを感じているこの頃です。

一緒に農作業をしていた父も高齢となり今後の事を心配しておりましたところ、 本年3月より私の次女とその夫が農園の働き手として参加してくれることになりました。埼玉の方で働いていたのですが、退職して農園の仕事を選んでくれました。

園主としては大変うれしく思っています。農作業初めての２人なので、技術が必要な作業もあり、手順を説明してうまいこといくようにとなかなか気を遣います。 これからも、皆で元気に頑張りますのでよろしくお願い申し上げます。

×

2020年8月

大敵！ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリを見つける機会が本当に多い夏でした。 その後幼虫が文旦の幹に侵入しているのを何度も見つけ掘り出しては除きました。見つけては「敵だ」といって退治しています。

気温が高くなったのが原因かもしれませんが最近はカイガラムシなど文旦を害する昆虫が増えてきているように思います。

写真はのこぎりの屑ではありません。温室内ですが、カミキリムシの幼虫が枝に入って食べたあとの木くずです。

枝を見ると食べられています。最初樹皮に小さな穴を開けて侵入し、だんだんと成長するにつれて大きな穴を開けていきます。

木くずが落ちているので気づきますが、枝を見ただけでは樹皮がきれいに残って中身を食べているのでわかりません。大きく食べられて枝ガレを起こして初めて気づく場合もあります。

これが犯人ゴマダラカミキリの幼虫です。昔は沢山集めて火にあぶって食べていたと聞きました。 成虫を見たい方は、ゴマダラカミキリと検索してみてください。

×

2019年10月1日

彼岸花と温暖化

園主は毎年秋のお彼岸頃に咲く彼岸花がどうやって季節を知るのか不思議でした。 彼岸花は花が咲いた後、秋から冬にかけて葉っぱを伸ばします。春になると枯れてしまい、球根だけになります。 花の出るきっかけが温度なのか日長なのか疑問に思っていました。

近年温暖化の影響で気温高めの9月になる事が多かったのですが、それでも毎年お彼岸の頃に満開になっていました。 しかし今年は遅れました。10月1日現在でまだ咲いています。 彼岸花の球根が地温の低下を感じて花芽を出していたのですね。

いつもより遅れたことで、日長（昼間の長さが短くなる事）で花が出てくるのでは無いことが判明しました。 当たり前だと思われるかもしれませんが、園主は今年初めて納得しました。

×

2019年9月30日

サイクリング大会へ参加!

令和元年となり、園主も還暦がだんだんと近づくいい年になりました。体力的にも衰えを少し感じているこの頃です。
以前は週一回ぐらいバレーボールをしていましたが、ジャンプは腰痛持ちにはつらく続けられなくなりました。それで数年前よりロードバイク〔スポーツ自転車）に乗って少しでも運動しようかと考えました。

持病の腰痛〔椎間板ヘルニア）に足を活発に動かす自転車は腰の血行も良くなり、良いのではないかと考えました。そのおかげか最近は腰痛は起こっていません。今年は二回サイクリング大会に参加いたしましたので報告いたします。

これは5月末に参加しましたグレートアース仁淀川ブルーライドの出発前の様子です。友人たちと一緒の参加で75㌔コースでした。

次は9月29日にありました「四万十リバーライド」単独で165㌔に参加しました。写真は四万十川沈下橋です。

道の駅「よって西土佐」での園主ジャージはkochiの"o"が文旦です。

やっとたどり着いたゴール 思っていた以上に長く疲れました。

×

2019年8月15日

大型台風10号の中心が通過

暴風雨で文旦が吹っ飛ぶくらいの風が吹くと思っていましたが、そこまで強くはありませんでした。当園の文旦園も数カ所あり家の近所の園は全く強風の気配すらない位の程度でした。

そのためホームページにも被害無しと書き込みましたが、別の場所の園で丁度風向きが悪かったのか、山越の風が吹き下ろして文旦に直撃、写真のように葉っぱが吹き飛んでしまった場所があります。

同じ台風でも場所により、地形により風当たりがずいぶん違うんだなｰと実感しました。葉っぱが少なくなってしまうと果実も大きくならないし美味しくならないので、大幅に摘果しました。

×

2016年10月

野うさぎのこども

発酵リン酸肥料を施していますと写真のような野ウサギの子供がいました。近づいていっても動こうとせず、じっとしています。

「お母ちゃんに動くなと言われているかよ」と私がつぶやきながら頭をなでると、ビックリしたようでぴょんと跳んで逃げていきました。

実は文旦園にはたくさんウサギの糞が落ちているのです。以前からイノシシに根っこを掘り返される被害が出て、文旦園全体を鉄の 網（コーナンで売っているコンクリートの基礎用）で囲いました。

そのためイノシシは入ってこなくなったんですが、野ウサギは網の目から出入りしているようです。ウサギの被害は特にないだろうと思うかもしれませんが、地面近くの葉っぱや枝を囓るんです。

すっかり葉が無く、丸坊主になっている枝があります。文旦の枝を食べるのかは良くわかりませんが、結構囓られています。

まーかわいいから特に退治はしません。